ボラティリティその2

12分前にNY株式市場が始まったが、いきなりNYダウがマイナス700ドルからの開始

やはりボラティリティが高い。右往左往する気持ちが株価の変動に表れている。

株式市場って、市場の価格ではなく、人間の期待値を示すというけど、本当にそのとおりだなあ。

 

そんな状態だから、少しでもプラスニュースがあるとそれにわっと飛びついてしまう。

シクレソニドしかり、アビガンしかり。

 

昔ダスティ・ホフマン主演の「アウトブレイク」というパンデミック映画があったが、あの映画のように、ウィルス感染や病原菌を一発で治すワクチンや治療薬って出ないと思う。まあ発症を抑制するワクチンは開発されるかもしれないが、それとて100%抑えることはできないだろう。

 

医療者なら常識だと思うが、感染症治療って抗生物質やワクチンの薬が治すものではない。。

そもそもウィルスや細菌感染と「発症」とは別物である。

例えば毎年多くの死因の原因となっている肺炎球菌肺炎の「肺炎球菌」は鼻腔や咽頭常在菌であるといわれている。

病原菌が感染して病巣に吸着して、免疫力で排除されずに増殖して初めて発症となる。

そのために発症する因子は年齢や、基礎疾患、栄養状態、精神状態などと多様である。多様であるからこそ、診断学や治療は難しいし、中々AIにまかせきることができないのだ。

 

加えて薬には副作用の問題がある。副作用のない薬なんてない。

というかそもそも薬は「毒」なのだ。

投薬による治療とは「毒をもって制する」ものなのだ。

 

そのために新型コロナウィルスの抗ウィルス薬の開発には時間がかかると思う。

安全性をきちんと担保した薬剤はどうしても時間と労力がかかってしまうものなのだ。

 

なので、今までに開発されていて、有害事象が少なく、比較的安価な薬を使用することを推奨すべきだと、僕は思う。本当に効くかどうかは症例数を積み上げ、仕組みを解析しないといけないのであるが、少なくとも安全性は担保されているからだ。

 

出来すぎた情報に惑わされるずに常に冷静でいたいものである。

 

3月6日午前0時14分のNYダウはー677ドルである。今日はそういう地合いの日なのだね。