インパクト

2日前に志村けんが新型コロナウィルスに感染して、病院に入院中と報道された。はじめは酸素投与されて、抗ウィルス薬を投与されているだけかと思っていたが、ICUに入室してECMOを装着しているとのこと、びっくりしてしまった。

ECMOとは、 Extracorporeal membrane oxygenation(体外式膜型人工肺)のことである。

通常人間は肺で酸素を受け取り、二酸化炭素を排出するが、それを機器で行うというものである。つまり、静脈系血管から脱血して機器でガス交換を行い、酸素化された血液を動脈系血管に戻すというものである。

恥ずかしながら僕自身はECMOを装着した患者を担当したことがない。

 

記事では「人工心肺を装着して状態は安定している」と書かれていたが、そんな馬鹿な、と思った。ECMOは呼吸器疾患の最重症の患者さんに装着されるものなので、安定しているはずがない。

ECMOから離脱して、数日以上経っても、呼吸状態が安定していないと「安定している」とは言えないのである。

 

それにしてもあの志村けんが新型コロナに感染したとは、何ともインパクトのある出来事だ。

そして本日イギリスのジョンソン首相もコロナに感染したと報じられた

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こういっては不謹慎かもしれないが。一般人が感染するよりもリーダー的な人物の感染のほうがインパクトがある。

僕は昔から災害や戦争で、そういったリーダー的な人、大統領や市長、将軍といった人たちは災難時でも亡くならないし、もし亡くなってしまったら大いに驚いていた。

この感覚って何なのだろうか。

 

明日から東京都において外出自粛となる。

日本も刻一刻とオーバーシュートに向かっていることを感じる