マリオット・インターナショナル、ホテル業界ナンバー1企業

マリオット・インターナショナルは、アメリカのメリーランド州ベセスダにある世界的なホテルチェーンです。「マリオット」のみならず、「リッツカールトン」や「シェラトン」「モクシー」などマリオット以外の様々なブランド名で事業展開していることが特徴です。

 

本社のあるメリーランド州ベセスダは、ワシントンD.C.の北西にある街です。20キロくらい離れています。ちょうどいい距離の郊外ですね。



wikipediaの画像を引用

マリオットは様々なブランド名で事業展開をしています。

そしてそのブランドをマリオット独自の基準で分類しています。

サービスのレベルに応じて「ラグジュアリー」「プレミアム」「セレクト」「長期滞在型」「コレクション」に分類、さらに「クラシック」と「ディスティンクティブ」(特色のある)という分類があり、それらを掛け合わせて様々なブランドホテルを展開しているのです

 

現在マリオットインターナショナルに加盟しているホテルは、全世界で7800もあり、部屋数も142万室で世界最大のホテルチェーンです。

私の住んでいる大阪市でも、あべのハルカスに入っている大阪都マリオットホテルをはじめとして、リッツカールトン大阪、シェラトン都ホテル大阪、セントレジスホテル、ウエスティンホテル大阪、ホテルモクシー、W大阪、アロフト大阪堂島など沢山あります。

 

マリオットインターナショナルの経営として特徴的なのはフランチャイズ形式ということです。

ホテル自体は不動産オーナーや投資家が所有し、マリオット・インターナショナルはブランドやホテル経営のノウハウ、予約システムなどを提供します。

つまり「持たない経営」を行っています。

 

次にマリオット・インターナショナル株の株価をみていきましょう

 

株価


上段はチャート、下段はRSIです。

同社の株価は2020年3月に大きく下落しました。

新型コロナウィルス感染によるパンデミックで世界中が渡航禁止、またロックダウン(都市封鎖)で旅行需要が消失しました。

そのことでマリオット・インターナショナルは大打撃を受け、株価は150ドルから50ドル前後と1/3にまで下落しました。

しかしその後は株価は上昇し、2021年に入ってから株価はコロナ前にまで回復しましています。2022年はFRB政策金利を上げたためにぱっとしない状態でしたが、2023年に入ってからは20%近く株価が上昇しています。

配当金においてはコロナショックのために2020年3月に配当金の支払いを停止しましたが、2021年5月に配当金の支払いを再開しています。現在の配当金は1株当たり2.08ドルであり、配当利回りは1.17%です。

 

同社は2023年5月2日に決算が発表されました。

EPS(1株当たりの利益)は2.09ドルであり、予想1.85ドルを上回りました。

また売上も56.2億ドルであり、予想54.5億ドルを上回りました。

まず損益計算書をみてみましょう

損益計算書

まず四半期ごとの損益計算書をみていきます

Invest comのデータを元に作成

今回の決算で総収入が急激に増えていますね。

それでは通期での決算はどうなっているのでしょうか?

Invest comのデータを元に作成

目を引くのは2020年12月31日の決算です。営業利益が激減し、当期純利益はマイナスとなっています。新型コロナウィルスのパンデミックの影響の大きさがわかります。2021年からは営業利益、当期純利益はプラスになっていますが、総収入は2020年よりも低くなっています。2021年、2022年も行動制限にてヒトの移動が制限されていたことがわかります。

 

次に貸借対照表をみていきましょう。まずは四半期からです。

貸借対照表

Invest comのデータを元に作成

2023年1-3月期の総資産の詳細が発表されていないため、総資産の部分は空白のままです。総資産額はそれほど変化なしですが、総負債額が増えてきていますね。

続いて通期のものをみていきます。

Invest comのデータを元に作成

 

2021年度の総資産がぐっと増えていますね。

それでは2022年度の貸借対照表の詳細をみていきましょう

  2022
流動資産合計 3313
現金および短期投資 507
現金 -
現金および現金同等物 507
短期投資 -
売掛金合計 2571
売掛金 2571
在庫合計 -
前払費用 235
その他の流動資産、合計 -
総資産 24815
固定資産合計 - ネット 2572
固定資産合計 - グロス 3446
減価償却累計額 -874
純暖簾 8872
純無形資産  5812
長期投資 -
受取手形 - 長期 -
その他の長期資産、合計 584
その他の資産、合計 756
流動負債合計 7339
買掛金 746
買掛/未払い -
未払費用 2457
支払手形/短期負債 -
1年以内返済長期借入金/キャピタル·リース 790
その他の流動負債、合計 3346
総負債 24247
長期負債合計 9380
長期負債 9249
キャピタル·リース債務 131
繰延税額 -
少数株主持分 -
その他の負債、合計 7215
総資本 568
償還優先株式、合計 -
優先株式-非償還、合計 -
普通株式、合計 5
資本剰余金 5965
留保利益(累積赤字) 12342
金庫株-普通株式 -17015
ESOP 債務保証 -
未実現損益 -
そのほかの資本、合計 -729
負債および株主資本合計 24815
流通普通株式発行数 -

 

マリオットは「持たない経営」をしていることから、暖簾代、純無形資産が多いですね。あと利益剰余金があることも安心材料ですね。

 

最後にキャッシュフロー計算書をみていきます。こちらは通期のみです。

キャッシュフロー計算書

Invest comのデータを元に作成

2020年度は投資CFはマイナスで金額も小さいです。突然のホテル需要の消失で守りの姿勢に入ったことがわかります。興味深いのは営業CFは2020年よりも2021年のほうが少ないのですね。

あと気になるのは財務CFが常にマイナスであることです。

2022年のキャッシュフロー計算書の詳細をみていきましょう。

  2022
純利益/スタートライン 2358
営業CF 2363
減価償却/減耗償却 85
減価償却 197
繰延税 -
現金支出の伴わない費用 265
現金収入 -
営業支出 -
税支払額 476
利息支払い額 345
運転資本の変動 -
投資CF -297
設備投資 -332
その他の投資キャッシュ・フロー項目、合計 35
財務CF -2962
キャッシュ・フロー項目を融資する 17
配当金支払い合計 -321
株式の発行(退職) -2655
債券の発行(退職) -3
外国為替の影響 -
現金の純増減額 -896
期首現預金残高 1403
期末現預金残高 507
フリーキャッシュフロー 2585.38
フリーキャッシュフローの伸び 39.45
フリーキャッシュフロー利回り 4.2

株式の発行が財務CFの多くを占めています。

マイナスであるということは、おそらくは自社株買いですね。

2022年度はアメリFRBによる金利上昇で多くの株が下落した中で、同社株がそれほど下落しなかったのは、この自社株買いが株価を支えていたのかもしれません。

 

2023年になって日本ではようやく海外旅行が解禁となりました。

そして日本のインバウンドが再び活況を呈してきています。

外国人旅行者で気になったことがあります。

コロナ前、街中で目についたのは中国人や韓国人などの東アジアからの旅行者でしたが、最近は欧米系の人、そしてインド人などの南アジア系、ベトナム人インドネシア人などの東南アジア系の旅行者を多く見かけるようになりました。

円安で訪日旅行が安いことが主因であると思いますが、同時にそういった国々の人たちが以前よりも豊かになったからだと思います。

そうなると、マリオット・インターナショナル社は莫大な収益を上げる絶好の機会になると思います。

これからも同社は目が離せません。

 

 

エヌビディア(NVDA)  ものすごく期待されているIT企業

エヌビディア(ティッカー;NVDA)はアメリカルフォルニア週にある半導体メーカーで、半導体のなかでもGPUGraphics Processing Unit)を製造するメーカーです

 

同社は1993年、台湾系アメリカ人であるジェンスン・ファンがクリス・マラコイスキーとともに、カルフォルニア州のサンタクララ群に設立しました。

サンタクララ群はシリコンバレーの一部にあり、同郡にはスタンフォード大学があります。

 

GPUとは日本語に訳すと「画像処理装置」です。パソコンの画面表示や画像処理に特化した演算装置です。特に3次元グラフィックスや動画の圧縮、展開などに必要な演算を高速化する並列処理に優れているといわれ、今後のAI開発に必要なものといわれています。

現在エヌビディアのGPUは、他社のGPUと比較して優位性があるといわれています。

 

株価

エヌビディアは2023年5月24日に2023年第1四半期の決算を発表しました。

EPS(1株当たりの利益)は1.09ドルであり、予想0.92ドルを上回りました。

そして売上も71.9億ドルあり、こちらも予想65.2億ドルを上回りました。

その結果を受けて、同社株は前日の305.38ドルから379.8ドルと、なんと24.37%も値上がりしました。

現在同社の時価総額は963億ドルであり、米国株では時価総額ランキングで第4位となりました。

株価チャートです

5月25日に株価が飛び上がってますね。

エヌビディアは2023年に入ってから何と166%もの株価が上昇しています。これはS&P500銘柄ではぶっちぎりの1位です。

下のグラフはRSIですが、5月25日以降は跳ね上がり、70前後と超強気、買われすぎの様相を呈しています。

同社株のPERも228倍と超割高になっていますね。PER(株価収益率)は15倍前後が適切に評価されていわれています。

現在のエヌビディアの株価は、とても手が出せる状態ではないですね。

 

それでは今回の決算をみていましょう。

過去の決算と比較してみていきます。

まずは損益計算書です。

 

損益計算書

まず四半期ごとでみていきます

Invest comのデータを元に作成

営業利益、当期純利益は右肩上がりですね。
今度は通期の損益計算書をみてみましょう

Invest comのデータを元に作成

2023年1月29日は総収入は前年度と比較して横ばいであったものの、営業利益、当期純利益は前年度よりも下がっていますね。

今回の決算は通期では反映されていません。

 

貸借対照表

次に貸借対照表をみていましょう。まずは通期でみていきます。

Invest comのデータを元に作成

総負債が総資産を上回ることなく、安定していますね。

 

キャッシュフロー計算書

最後にキャッシュフロー計算書をみていきます。

Invest comのデータを元に作成

2022年10月30日の営業CFが低く、投資CFがプラス、財務CFがマイナスです。投資CFがプラスということは、会社が持っている設備や株、債券などを売った金額が投資分を上回っていることを示しています。このときのCF計算書をみてみましょう

純利益/スタートライン 680
営業CF 392
減価償却/減耗償却 224
減価償却 182
繰延税 -532
現金支出の伴わない費用 179
現金収入 -
営業支出 -
税支払額 264
利息支払い額 -
運転資本の変動 -873
投資CF 3148
設備投資 -530
その他の投資キャッシュ・フロー項目、合計 3678
財務CF -3753
キャッシュ・フロー項目を融資する -18
配当金支払い合計 -100
株式の発行(退職) -3635
債券の発行(退職) -
外国為替の影響 -
現金の純増減額 -213
期首現預金残高 3013
期末現預金残高 2800

投資CFのところを太字にしています。

うーん、その他投資CFが大半を占めており、なぜプラスになっているのか、これだけではよくわかりません。会社の株、設備を売却してプラスになったと推測するしかありません。

直近のCFは、営業CFが増加しており、投資CFはマイナス、財務CFは減少しています。

損益計算書を併せてみると、利益が増大し、資本を投資にも向けているということでいいのではないでしょうか?

 

私はエヌビディアの株を持っていません。同社を知った時にはすでに割高になっていました。

テック企業の株は2021年は「期待されて」割高になっており、逆に2022年は金利が上昇したために「割高」であるがゆえに株価が下落しました。エヌビディアも2022年は50%近くにまで下落しています。

しかしリセッション(景気後退)に伴う政策金利の打ち止め期待、そしてChat GPTやマイクロソフトのAI投資を契機としたAIブーム、そして好決算であったことから、エヌビディアの株価は再び上昇しています。

同社の動向には今後も目が離せないですね。

 

 

アッヴィ(ABBV)について

アッヴィはアメリカの製薬会社です

会社概要 - 会社情報 | AbbVie

(アッヴィ合同会社より引用)

 

2013年にアメリカの製薬会社アボット社(ティッカー;ABT)からのスピンオフで設立されました。

時価総額は2426億ドルで現在30位前後です。トヨタよりも時価総額が大きいのですね。

なお本日時点ではファイザーよりも時価総額が大きいです。

アッヴィが製造している薬で有名なのは抗リウマチ薬のヒュミラ®です。

そのほかにも抗HIV薬のカレトラ®や、抗C型肝炎薬のマヴィレット®などです。

私的にはアッヴィはマニアックな薬を作っているという印象です。

なので、会社の知名度ファイザーアストラゼネカよりも低いと思います。

医療者は知っているけど、他の業種の人は知らないかもです。

 

それでは同社の決算をみてみましょう

今回の決算

2023年4月27日に2023年第1四半期の決算が発表されました。

まずEPS(1株当たりの利益)は2.46ドルであり、これは予想2.46ドルと同じでした。

また売上は122.3億ドルであり、こちらは予想121.8億ドルを上回りました。

その結果を受けて3.25%下落しました。

 

さらに損益計算書貸借対照表キャッシュフロー計算書をみていきます。

損益計算書

Invest comのデータを元に作成

今回の四半期、すべて大きく下げていますね。確かにこれだけの決算結果をみたら大きく下げても仕方がないと思います。

それでは通期の損益計算書もみてみましょう

Invest comのデータを元に作成

通期では、右肩上がりにみえますね。
四半期という短期でみると悪くなっていますが、通期だとそれほど悪くないのですね。

 

次は貸借対照表です。まずは今回の決算のものをみていきます

貸借対照表

Invest comのデータを元に作成

総資産が総負債を上回っていて、財務状況はよさそうですね。

貸借対照表の詳細をみていきましょう

  2023
流動資産合計 26488
   
総資産 134544
固定資産合計 - ネット 4931
固定資産合計 - グロス 11142
減価償却累計額 -6211
純暖簾 32220
純無形資産  64848
長期投資 268
受取手形 - 長期 -
その他の長期資産、合計 5789
その他の資産、合計 -7517
流動負債合計 27590
買掛金 24361
買掛/未払い -
未払費用 -
支払手形/短期負債 1
1年以内返済長期借入金/キャピタル·リース 2817
その他の流動負債、合計 411
総負債 121241
長期負債合計 59643
長期負債 59643
キャピタル·リース債務 -
繰延税額 2110
少数株主持分 29
その他の負債、合計 29868
総資本 13303
償還優先株式、合計 -
優先株式-非償還、合計 -
普通株式、合計 18
資本剰余金 19619
留保利益(累積赤字) 2393
金庫株-普通株式 -6524
ESOP 債務保証 -
未実現損益 -
そのほかの資本、合計 -2203
負債および株主資本合計 134544
流通普通株式発行数 1763.97

 

総資産は純無形資産の割合が多いですね。製薬会社における純無形資産というのは商標権、特許権、独占販売権、仕掛研究開発費などを指します。新薬開発には膨大なコストを必要とします。そのため薬品には知識、労力が詰まっています。そうしたものが純無形資産となって表れているのですね。

 

また貸借対照表を四半期ごとをみていきましょう

Invest comのデータを元に作成

総資産が徐々に減ってきていますね。しかし負債も資産に比例して減っているため、良しとしていいのではないでしょうか。

 

それでは最後にキャッシュフロー計算書をみていきましょう

キャッシュフロー計算書

Invest comのデータを元に作成

営業CFが減っています。また2022年12月31日の決算で財務CFが大幅にマイナスになっています。

同期のキャッシュフローの詳細をみていきましょう

  2022
  12月31日
純利益/スタートライン 2473
営業CF 7428
減価償却/減耗償却 196
減価償却 1961
繰延税 -516
現金支出の伴わない費用 1955
現金収入 -
営業支出 -
税支払額 2988
利息支払い額 2546
運転資本の変動 843
投資CF -448
設備投資 -213
その他の投資キャッシュ・フロー項目、合計 -235
財務CF -9634
キャッシュ・フロー項目を融資する -326
配当金支払い合計 -2506
株式の発行(退職) 49
債券の発行(退職) -6851
外国為替の影響 -40
現金の純増減額 -2631
期首現預金残高 11832
期末現預金残高 9201
フリーキャッシュフロー 6980.88
フリーキャッシュフローの伸び 6.35
フリーキャッシュフロー利回り 2.51

財務CFにおいては配当金の支払いと社債の償還にあてているみたいです。

 

最後に2023年に入ってからの株価をみてみましょう

SBI証券のチャートを引用

2023年に入ってからはさえない展開ですね。

下のパープル色のグラフはRSIですが、30未満であり売られすぎの状態です。

 

アッヴィは2022年までは株価は順調に伸びていましたが、最近は株価は低下し売られすぎの状態です。

アッヴィは現在良くも悪くもヒュミラ®というブロックバスター薬でもっているように思います。そのため同薬を超えるような薬品を開発しないと、市場では評価されないでしょうね。

しかしPERは22.15倍とまだまだ割高であり、ROEは72.14%と高い収益率を誇っています(製薬会社は一般的にROEが高いみたいです)。

 

機会があれば同社の株を買い増していきます。

 

 

キンダーモルガン(KMI)。アメリカ株の高配当銘柄

皆様、キンダーモルガン(ティッカー;KMI)という銘柄を知っているでしょうか?

同社はアメリカ、テキサス州ヒューストンに本社があるエネルギー会社です。

 

Kinder MOrgan社のHPより引用

主に石油や天然ガスの貯蔵やパイプラインによる輸送を行っている会社です。

エネルギー会社には石油や天然ガスの採掘を行うことを上流事業、それらを輸送することを中流事業、加工や販売することを下流事業といいますが、同社は主に中流事業を担っています。

対してエクソンモービルシェブロンなどのかつてのメジャーは上流から下流までを一括に扱っています。

キンダーモルガンの時価総額は約370億ドル、世界時価総額ランキングでは第353位です。規模的にはみずほ銀行のすぐ下くらいです。

 

同社は高配当株として有名です。現在の配当金は一株当たり1.13ドル/年が配当です。

配当利回りは6.8361%であり、アメリカ株では第95位、AT&Tと並ぶくらいの高配当です。

同社の株価チャートをみてみましょう。チャートの下はRSI(相対力指数)です。簡単にいうと株価の勢いをみる指数です。

同社の株価は2020年3月のコロナショックを契機に大きく下落、それ以降1株16~18ドルのボックス相場の中で行き来しています。

現在のRSIは30のちょっと上あたりです。30前後は売られすぎ、70以上は買われすぎと言われているので、現在は売られすぎの状態ですね。

 

同社株の配当性向はどうでしょうか?同社の公式サイトによると、2018年から2022年まで一貫して79%とのことです。アメリカの企業の配当性向の平均値は30~40%なので、同社の配当性向は高いですね。

 

決算、財務状況をみていきましょう。

今回の決算

2023年4月19日に決算が行われました。

EPS(1株当たりの利益)は0.3ドルであり、予想の0.29ドルを上回りました。

しかし売上は予想46.7億ドルに対して結果38.98ドルと下回りました。

そのため翌日の4月20日、同社の株価は1.42%下落しています。

 

損益計算書

通期での損益計算書です

Invest comのデータを元に作成

2020年はコロナによるパンデミックで全ての収入、特に当期純利益が減少していますが。その後は増加していますね。

四半期ごとの損益計算書はどうでしょうか?

Invest comのデータを元に作成

総収入が経過とともに減少しています。しかし当期純利益は漸増しているために良し、と考えてよいのではないでしょうか。

 

貸借対照表

次に貸借対照表です。こちらも通期でみます

Invest comのデータを元に作成

こちらは安定していますね。

2023年1-3月期の貸借対照表の詳細をみてみましょう。少しビジーな図です。

  2023
流動資産合計 2696
現金および短期投資 424
現金 -
現金および現金同等物 416
短期投資 -
売掛金合計 1321
売掛金 1321
在庫合計 589
前払費用 -
その他の流動資産、合計 362
総資産 68931
固定資産合計 - ネット 35639
固定資産合計 - グロス -
減価償却累計額 -
純暖簾 19965
純無形資産  1743
長期投資 7664
受取手形 - 長期 -
その他の長期資産、合計 26
その他の資産、合計 836
流動負債合計 4775
買掛金 1087
買掛/未払い -
未払費用 351
支払手形/短期負債 2000
1年以内返済長期借入金/キャピタル·リース 298
その他の流動負債、合計 1039
総負債 36817
長期負債合計 29506
長期負債 29506
キャピタル·リース債務 -
繰延税額 831
少数株主持分 1357
その他の負債、合計 -1652
総資本 32114
償還優先株式、合計 -
優先株式-非償還、合計 -
普通株式、合計 22
資本剰余金 41575
留保利益(累積赤字) -10499
金庫株-普通株式 -
ESOP 債務保証 -
未実現損益 -
そのほかの資本、合計 1016
負債および株主資本合計 68931

 

のれん代が199億ドルとは多いですね。

利益剰余金(内部留保)がマイナスであることが気になります。

 

キャッシュフロー計算書

最後にキャッシュフロー計算書を示します。こちらも通期です。

Invest comのデータを元に作成

投資CFが一貫してマイナスです。設備投資が続けられていることがわかります。財務CFも一貫してマイナスです。

2023年1-3月期の決算書の財務CFをみてみます。

財務CF(百万ドル) -1181
キャッシュ・フロー項目を融資する -55
配当金支払い合計 -627
株式の発行(退職) -113
債券の発行(退職) -386

 

財務キャッシュフローの53%に株主への配当金支払い、32.6%に社債への返済に使われていることがわかります。

 

ちなみにキンダーモルガン社のROE自己資本利益率)は8.23%です。アメリカ企業のROEの平均は11.9%であるために、同社の稼ぐ力は平均よりも低いことになります。

 

キンダーモルガン社はアメリカ企業のなかで地味な存在かもしれません。

稼ぐ力もすごく高いというわけはない。

しかし財務は比較的安定しています。また扱う事業も石油や天然ガスなど必要不可欠なものです。

そして何よりも高利回りの配当金は魅力的です。

そのために持っていても損はない株だと思われます。

 

 

 

3M、悩めるアメリカ企業の優等生

3Mはアメリカの世界的化学、電気素材メーカーです。

3MのMはMinnesota Mining & Manufacturing Co(ミネソタ・マイニング:マヌファクチャリング)の頭文字をとったものです。

日本語に訳すと「ミネソタ鉱業製造会社」になるでしょうか。

その後3Mの名称が有名になったためか、「3M Company」に変更されています

 

Wikipediaから引用

 

3Mは実に沢山の製品を製造しています。

文房具や電気素材、医療品などなど。製品数はなんと55000以上もあるのです。

私は病院で内科勤務医として働いていますが、病院内にも実に多くの3Mの製品があります。

医療用テープ(サージカルテープ)

 

心電図の電極版

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あと、聴診器はたいがい3M製です。聴診器は「Littemann(リットマン)」というブランド名で販売されています。私は3MリットマンカーディオロジーⅣという製品を使っています。

 

 

日本においては何と、89%が3Mの聴診器が使用されているとのことです。すごいですね(m3.Comより参照医療機器 聴診器を知る|m3.com開業・経営

 

3Mの経営手法としては「15%ルール」が有名です。これは同社従業員が勤務時間の15%を、日々の仕事にとらわれない活動にあてること推奨することです。

そして同社は2022年4月19日に「Work Your Way」という働き方の導入を表明しています。これは働く場所や働き方を会社が指示するのではなく、社員が上司と話し合い、「在宅勤務」「出社」「ハイブリッド(在宅勤務と出社)」から自分に合った勤務形態を選べる制度です。そしてそれぞれの働き方を選択した社員が協議しやすいよう、会議や打ち合わせはオンラインを優先した「バーチャルファスト」を推進するとのことです。

出社にこだわらない斬新な勤務形態です。こうした勤務形態がどうなるのか、これから楽しみですね。

 

さて、3Mの株価ですが、こちらは2018年1月1日をピークとして下がり続けています。

このときの株価は1株250ドルでしたが、2023年5月10日にとうとう100ドル未満にまで下がってしまいました。5月22日時点の株価は99.03ドルです。

PERは9.68倍と当然のように割安水準となっています。

株価が下がった理由として以下のことが考えられています

◯米中貿易摩擦

貿易摩擦後の業績悪化

う~ん、そうなのかそうでないのかよくわからない理由ですね。

 

株価がパッとしない原因を決算から推測することができるでしょうか?

決算をみていきましょう。

 

2023年4月25日に第2四半期の決算が発表されました。

まずEPSは1.97ドルであり、予想1.58ドルを上回りました。

売上は80.3億ドルであり、こちらも予想74.8億ドルを上回りました。

ただこの決算を受けた日も株価は下落しています。

 

ここ最近の財務をみてみましょう。

まず損益計算書からです。四半期ごとではなく通期でみていきます。

Invest comのデータを元に作成

総収入、営業利益、当期純利益ともに横ばいですね。それほど悪くはないように思えます。

ちなみに3MのROE自己資本利益率当期純利益自己資本(株主資本)で割ったもの)は36%です。一般的に10%を超えると優良企業と言われているため3Mはその基準を軽くクリアしています。

 

次に貸借対照表です。こちらも通期です。

Invest comのデータを元に作成

こちらも総資産、総負債ともに横ばいですね。総資産は増えていませんが、かといって総負債が急激に増えて赤字になっているわけではありません。

 

それでは最後にキャッシュフロー計算書です。

Invest comのデータを元に作成

2020年以降、投資CFが大幅に減っています。また財務キャッシュフローが同時期頃から大幅にマイナスになっていますね、

財務キャッシュフローが大きな値動きをしたので詳しくみていきます。

もう少し細かくみた表です。

Invest comのデータを元に作成

オレンジ色の枠が財務CFの合計です。すると2つ下に配当金支払いがあります。33.69億ドルマイナスになっており、財務CFの60%を株主への配当金支払いにあてているのですね。

2019年度の財務CFが2020年度以降よりも少ない理由を水色で囲っています。債券発行によるキャッシュの調達です。2020年度からは償還に転じているために財務CFが増えています。

 

3Mは高配当株として有名です。1株あたりの配当金、配当利回り、配当性向をみていきましょう。

配当性向とは当期純利益に占める年間の配当金の割合を示す指標です。

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一株当たりの配当金は5~6ドルであり、配当利回りも5~6%くらいです。

配当性向は60~70%の間くらいです。ちなみにアメリカ企業の平均的な配当性向は30~40%くらいです。3Mの配当性向はかなり高いのですね。

 

財務表から3Mの財務は悪くないことがわかりました。

それではなぜここまで株価が下がってしまったのでしょうか?

 

僕の推測としては、投資家にとってのsurpriseが無いためと思っています。

驚くような新製品の発表、開発や大型買収など、投資家がおっと思うようなことがない。そうなると投資家の目に留まるのは退役軍人に起こされた耳栓の訴訟案件や、ヘルスケア事業のスピンオフなどに目がいってしまいます。

そうした偏重した注目が株価を下げる方向に働いてしまっていると思います。

 

優等生企業だから株式市場から評価されない。3Mはそのような理不尽な憂き目にあっている最中です。

 

 

 

アップル(AAPL)、世界時価総額ナンバー1企業の決算

本日アップルから配当金が振り込まれました。

私は同社の株を26株保有しており、金額は多くありませんが配当金は不労所得の代表的なものであるため嬉しいものです。

 

アップル(ティッカーシンボル;AAPL)はいわずとしれたiPhoneiPadMacを製造している企業です。

 

同社は時価総額世界一の企業です。

時価総額は2兆7500億ドルであり、日本円だと379.5兆円となります。2022年日本のGDPが547.5兆円なので、アップルの時価総額は日本GDPの約7割となります。

日本の株式市場全体の時価総額は5.7兆ドルであるため、アップル1社だけで日本株式市場の時価総額の半分近くを占めることになります。

アップルの時価総額は国家GDPとなぞらえると世界第8位になります。カナダやイタリア、韓国よりも大きいのです。G7加入国のGDPよりも大きいとはものすごいですね。

 

 

EPS(1株当たりの利益)は1.52ドルで、予想1.43ドルを上回りました。

売上は948億ドルであり、こちらも予想929億ドルを上回りました。

 

そして今期の貸借対照表です

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総資産3300億ドル、総負債2700億ドルとどちらもすごい数ですね。

そして通期でみていきましょう。

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総資産は漸増していますが、それ以上に総負債が増えているため総資本は少し減っています。

アップルはITテクノロジー企業であるため、製品開発に膨大な資金が必要となります。そのため負債の増加は攻めている証拠であるため、悪いことではないでしょう。

 

次に損益計算書をみてみます。

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2023年4月1日時点のデータが前四半期よりも下がっていることが気になります。

そして通期の損益計算書です。

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通期では右肩上がりですね。

しかし私は通期の損益計算書で楽観視はできないと思っています。

理由は近いうちアメリカがリセッション入りする懸念があるからです。

コロナ中にもかかわらず2021年IT企業は業績好調で、株価を上昇させました。しかしアメリカ国内は強いインフレに見舞われたため、FRBアメリ連邦準備制度理事会)はインフレ抑制のために2022年より利上げを開始しました。半導体不足、高金利、インフレによる価格高騰は、高ブランド力によって高い収益力を上げているアップルにとっては逆風になるでしょう。

 

最後にキャッシュフロー計算書をみてみましょう。CFは通期のみとします。

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投資キャッシュフロー、2019年はプラスで2020年以降マイナスですね。

あと財務キャッシュフローが常にマイナスです。

負債を毎年返済しているからでしょうか?エクセルで財務キャッシュフローを注目した図を示します。

  2019 2020 2021 2022
  9月28日 9月26日 9月25日 9月24日
純利益/スタートライン 55256 57411 94680 99803
営業CF 69391 80674 104038 122151
投資CF 45896 -4289 -14545 -22354
財務CF -90976 -86820 -93353 -110749
キャッシュ・フロー項目を融資する -2922 754 976 -160
配当金支払い合計 -14119 -14081 -14467 -14841
株式の発行(退職) -66116 -75992 -92527 -95625
債券の発行(退職) -7819 2499 12665 -123
フリーキャッシュフロー 58896 60387.38 73295 90215.25

赤文字の部分に注目してください。株式の発行欄のことです。

2022年は956億ドルもマイナスになっています。おそらく自社株買いによるものでしょう。自社株買いをすることでEPSがアップします。さらに株式市場におけるアップル株数が減少するため価格は上昇します。そのことが株主達のキャピタルゲイン、金融資産増加に貢献するということです。

 

次にアップルの株価をみていきます。

ここ2年のチャートです。上段が週足チャートで、下段がRSIを示しています。

SBI証券HPより引用

昨年は株価受難の年であり、2022年度はアップル株は27%も下落しました。しかし2023年は一貫して上昇しており、年初来から34.81%も上昇しています。

PERも28倍にまで上昇、RSIも70を超えており、割高水準となっています。

 

次に1株当たりの株価の推移と配当性向です

配当金は徐々に上がってきていますが、配当利回りは低いです。5年前までは1%くらいでしたが、同社の株価が上昇してきたため最近では0.6~0.7%くらいを推移しています。

配当性向ですが、15~25%くらいです。まだまだ余裕がありますね。

アップル株はインカムゲインよりもキャピタルゲインを取りにいく企業ですね。

 

アップルの製品の特徴について考えます。

同社の製品はシンプルであり、豪華絢爛な装飾品が施されているわけではありません。

しかし究極的にまで研ぎ澄まされたフォルム。使いやすさ、強固なセキュリティーは他社のスマートフォンを圧倒します。

他社にもIPhoneによく似たスマートフォンがありますが、似て非なるものだと思います。

 

iPhone江戸前すしに似ています。

本当にスティーブ・ジョブズはすごい人物だと思います。

 

これからもアップル製品、そして同社株に目が離せません。

 

 

 

VISA S&P500銘柄の優等生

皆さんはクレジットカードを使用するとき、VISAを使用されている方が多いのではないかと思います。

私もクレジットカードはVISA一択です。

VISAはクレジットカードの決済業務を主とする巨大企業です。

 

 

 

時価総額は4741億ドルであり、2023年世界時価総額ランキングで13位です。

ちなみに時価総額日本一企業であるトヨタ時価総額は2325億ドルでした。そのためVISAの時価総額トヨタの2倍以上あることになります。

ちなみに同社の時価総額を国家GDPに換算すると世界第35位となります。

これはマレーシアやベトナムGDPよりも大きな企業です。時価総額が中産国レベルのGDPと同じくらいになるのですね。びっくりです。

 

世界におけるクレジット会社のシェアは以下のとおりになります

 

VISAが約6割を占めており、他社に対して大きな優位性があります。

2位はMasterCard、主に欧州でのシェアが大きいといわれています。3位は銀嶺カードでUnion Payとも呼ばれています。中国で主に使用されていますが、実は181か国での使用が可能であり、VISAやMasterCardのような国際ブランドに近い存在になりつつあります。

 

VISAの成り立ちですが、1958年にBank of Americaが「Bank Americard」の名称のでクレジットカードを発行したことから始まります。

Bank Americardは1960年代にアメリカ全土に広まり、1970年代には世界中にも進出しました。

その後1970年にBank Americardを扱う銀行が共同で開発や運用を開始し、アメリカ国内での普及促進を行うNational BankAmericard Incorporated(NBI)が設立されました。

その後1974年には海外のカードのプログラムを管理するためにthe International Bnnkcard Company(IBANCO)が設立されました

そして1976年にVISAブランドで統一されるようになりました(東洋経済Online 泉田良輔氏の2017/6/8記事を参照)。

 

その後2007年にVisa Europeを除く世界各地の組織を再編し、現在のVisa Incorporatedが設立されました。そしてその翌年にニューヨーク証券取引所に上場します。

そのため誰もが知るVisaが上場したのは今から15年前と、比較的最近ことなのです。これには私も驚きました。

 

本社はカルフォルニア州のフォスターシティーという町にあります。

同市はサンフランシスコのダウンタウンから36キロほど南へ下ったところにあります。

フォスターシティ自体は人口3万人ほどの小さな町ですが、サンフランシスコベイエリア都市圏に属しており、シリコンバレーの一部と言っていいのではないかと思います。

 

株のことをいうと、VISAは情報技術のセクターに分類されます。しかし金融セクターに分類されることも多く、はっきりしない印象です。私的には金融セクターと思っています。

 

それではVISAの2023年1月-3月の決算をみていきましょう。

2023年4月25日に2023年第二四半期決算が発表されました。

まずEPS(1株当たりの利益)は2.09ドルであり、予想1.98ドルを上回りました。

また売上も80億ドルであり、予想78億ドルを上回りました。

 

最初に貸借対照表をみてみましょう。まずは四半期ごとです。

Invest comのデータを元に作成

総資産は変わらず、総負債は漸減していますね。

次は今回の貸借対照表です。少しビジーな図です

(単位、百万ドル) 2023年
流動資産合計 28657
現金および短期投資 16594
現金 -
現金および現金同等物 13842
短期投資 2752
売掛金合計 4064
売掛金 4064
在庫合計 -
前払費用 1236
その他の流動資産、合計 6763
総資産 86755
固定資産合計 - ネット 3359
固定資産合計 - グロス -
減価償却累計額 -
純暖簾 18078
純無形資産  26574
長期投資 2840
受取手形 - 長期 -
その他の長期資産、合計 7247
その他の資産、合計 5451
流動負債合計 19097
買掛金 280
買掛/未払い -
未払費用 4624
支払手形/短期負債 -
1年以内返済長期借入金/キャピタル·リース -
その他の流動負債、合計 14193
総負債 48190
長期負債合計 20606
長期負債 20606
キャピタル·リース債務 -
繰延税額 5462
少数株主持分 -
その他の負債、合計 3025
総資本 38565
償還優先株式、合計 -
優先株式-非償還、合計 1885
普通株式、合計 20095
資本剰余金 -
留保利益(累積赤字) 17610
金庫株-普通株式 -
ESOP 債務保証 -
未実現損益 -
そのほかの資本、合計 -1025
負債および株主資本合計 86755

重要な部分をカラーで示しています。

ここで注目すべきところは、暖簾代と無形資産額が多いところです。

VISAはモノを売って稼ぐ企業ではなく、決済システムを売っている、もしくは加盟店からの手数料を徴収して収益を得ている企業ということがわかります。

そういうところは情報技術セクターと言えますね。

VISAの営業利益率は66.94%です。日本の企業の一般的は営業利益率が約10%であることを考えると驚異的ですね。まさに決済システムを構築して他社への追随を許さなければ「濡れ手に粟」のビジネスとなります。

 

次に通期での貸借対照表のグラフです。

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総資産、総負債ともに漸増しているため、総資本も横ばいですね。

次に損益計算書をみてみましょう。まずは四半期ごとです。

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どれも少し漸増ですね。
次に通期でみてみます。

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こちらは2020年は前年度と比べて全ての利益が下がっています。2020年からのコロナパンデミックで消費が減退したことが理由だと思われます。

しかし2021年からはどの利益も大きく上昇しています。コロナショックにおける各国の金融緩和、その後のリベンジ消費、インフレが影響しているかと思います。

 

最後にキャッシュフロー計算書をみてみます。こちらは通期のみです。

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営業CFが常にプラスであることは、高い収益を得ていることの証ですね。

対して財務CFが常にマイナスであることはどう考えたらいいのでしょうか?

財務CFの詳細をみると、株式発行が大きな理由みたいです。マイナスになっているということは、自社株買いにより、企業の手持ちのキャッシュが減少していることを意味しているのでしょうか。

 

このように財務的にはVISAは優等生です。そして収益力も抜群に優れています。

欠点は、VISAの株価は常に割高であることです。2023年5月15日のPERは52.55倍にもなります。優等生企業だから仕方がないのですけどね(;^_^A

1株232ドル(32320年)と高額であるところも買いづらい要因となっています。

 

私は2019年7月29日に米国株を初めて購入しました。その株というのがVISAであるため、同社の株には特別な思い入れがあります。

当時1株182.87ドルで購入しました。当時と比べると現在は1.77倍にまで上昇しています。

VISAは本当に優れた、抜け目のない企業だと思います。そうした点はマイクロソフトと似ていると常々感じています。

同社は今後も成長していくと思います。