円高について。為替について
最近円高が進んでいる。2月20日1ドル112円前後だったのが、昨日は105円にまで上昇、瞬間的に104円台にまで下がった。
そういうときにニュースでよく語られる言葉として「投資家がリスクを回避するために、安全資産である円が買われた」というものがある。
実際3月6日のYahooニュース(毎日新聞)でもこう記載されていた。
「東京外国為替市場では投資家のリスク回避姿勢が強まり、安全資産とされる円を買う動きが活発化。円相場は昨年9月以来約半年ぶりに1ドル=105円台の円高水準に突入した。」
これは本当なのだろうか?
これらの言葉を聞くと、頭の中ではこういうイメージになってしまう
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日本円はアメリカドル(USD)よりも強い。上位に位置していると考えてしまう。
一方でUSDは世界最強の通貨ともいわれている。世界経済の中心地であるアメリカの通貨なのだからある意味当然だ。
なので、円高になるといつも疑問に思っていた。
確かに日本円は世界で多く使用される通貨のひとつであろう。
しかしUSDよりも強いとはどうしても思えない。
誰が、どこのファンドや銀行がドルを売って円に換えているのだろうとも。
しかしそうした疑問に応えてくれる記事があった。
2019年1月11日付の「Diamond online」の記事である
https://diamond.jp/articles/-/190576
そこにこうした記載があった。
「リスクオフになると、過去に円をドルに替えて米国債を購入していた日本人投資家たちが米国債を売却し、ドルを売却して資金を日本に持ち帰り、じっと静かに嵐が通り過ぎるのを待つ。この過程におけるドル売りが円高の主因なのだ」
「米国の銀行からドルを借りて米国株式に投資している投資家が、邦銀から円を借りた方が金利が安いので、邦銀から円を借りてドルに替えて米国株式を購入することがある。」
つまり、投資家は混乱時に能動的に「わざわざUSDを売って円を買っている」のではなく、「もともと売られていた円が買い戻された」のである。
なので今までのニュース記事はtotal的には間違っていない。しかしコトの本質を見誤っている、もしくは複雑なので、あえて説明していないと考えられる。
ただ、為替変動はどうもそれだけではなく、もっと多くの要因で変動しているらしい。
為替の知識は投資に必須であるために、これからも勉強をしなければいけない。
僕は米国株の投資を行っているので、もう少し待ってUSDを安く買うつもりである。